目への紫外線は朝がピーク! 乱視や視力低下の恐れ05/14 11:51
そろそろ紫外線が気になる季節。目が浴びる有害な紫外線の強さは、真昼よりも午前9時ごろと午後2-3時ごろがピークで、午前9時ごろでは真昼の約2倍に達することが金沢医大の佐々木洋教授(眼科学)と医薬品メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソンの共同調査で分かった。
紫外線を長年浴び続けると、手術でしか治せない「翼状片」になり、乱視や視力低下となる恐れがあるという。佐々木教授は「日焼けと目への紫外線対策は別と考え、サングラスや帽子などでケアを」と話している。
調査は、昼と夜の時間が等しい「秋分の日」に近い昨年9月21日に実施。同大屋上で眼部に紫外線センサーを付けたマネキン頭部を、常に正面が太陽の方角を向くようにし、視線は歩行時の標準的な15度下向きに固定して、目に当たる紫外線の強さを調べた。
紫外線の強さを電圧で示した観測データは、ピークは午前9時の0・05ボルト、次いで午後2時から3時にかけての0・04ボルト。日射が強く最も日焼け対策が必要とされる午前11時-午後1時は、日が高く前頭部で紫外線が遮られ、0・025ボルト程度だった。
春から秋にかけてほぼ同じ傾向とみられるが、冬の11月の調査ではピークは昼だった。
同大は、世界各地で50歳以上の成人の翼状片罹患(りかん)率も調査。中国南部・海南省のある農村では72%に達し、失明の例もある。サングラスなどの紫外線対策を取らず屋外作業を続けた結果とみられる。国内では石川県輪島市の7%に対し、鹿児島県・奄美大島で27%にのぼる。
05/14 11:51