はしか排除へ追加接種 来年度から中1、高3生全員に 厚労省
8月2日8時1分配信 産経新聞
今年、10代、20代の若者を中心に麻疹(ましん(はしか))が流行したのを受け、厚労省は1日、来年度から5年間、中学1年生と高校3年生全員を対象に、予防接種法に基づくワクチンの追加接種を実施する方針を決めた。
今年、はしかにかかった若者は、定期予防接種が1回の世代。自然感染の機会が減る中で、子供のころにワクチンを接種しそびれた人や接種したのに免疫を得られなかった人など、十分な免疫を持たない若者が一定程度の集団になり、大学や高校で流行が広がったとみられている。
国は昨年6月に、1歳と小学校入学前の2回接種を導入。しかし、1回接種世代の現在の小学生以上にも、十分な免疫を持たせなければ、再び流行が起きるのは必至で、10代での追加接種の方針を決めた。
また、はしかの流行状況を正確に把握するため、はしかの患者を医療機関が把握した場合にはすべて報告するよう感染症法施行規則を改正する方針も決めた。
はしかは、人から人へ感染しやすく、ときには死亡に至る感染症。米国や韓国などはすでに、はしかの排除を宣言しており、日本はWHO(世界保健機関)の定めた平成24年までの排除を目標にしている。
最終更新:8月2日8時1分