緑のカーテンのあとは緑の駐車場、
他にも、緑の屋根、緑のベランダ、緑の・・・考えて見ましょう。
8月21日(月)13時 6分 更新
「緑の駐車場」で都市の気温冷やせ 兵庫県が実験
芝生化を実験中の駐車場。区画ごとにさまざまな工夫が凝らされている=神戸市中央区坂口通2、兵庫県福祉センター(撮影・大山伸一郎) 都市部の気温が上昇するヒートアイランド現象対策として、兵庫県が駐車場を芝生化する実験に取り組んでいる。神戸市内の駐車場に、芝生や構造などさまざまなタイプを組み合わせて比較。気温低減効果や施工経費、歩きやすさなどを検証している。アスファルトに比べて表面温度が最大で約二〇度低くなるなど、ヒートアイランド現象の抑制に一定の効果があることが分かった。(金川 篤)
造園、建設、セメントなどの企業や民間非営利団体(NPO)など四十団体が参加。神戸市中央区、県福祉センターの第二駐車場を三十六区画に分け(各十二平方メートル)、昨年六-七月、芝生を植えた。常緑で美しい西洋芝や成長が遅く管理しやすい日本の芝など、多くの種類の芝生を使って約一年間実験してきた。
各区画には、劣化を防ぐためタイヤの接地部分にブロックを敷いたり、芝生の下地に保水層を設けたりと、工夫が凝らされている。
表面温度の調査では、夏場の正午にアスファルトが五四度以上だったのに対し、芝生を敷いた駐車場が平均で約一五度低かった。最も効果があった区画では、表面温度が約三四度と二〇度の差があった。
利用者のアンケートでは、九割が「景観的によい」と芝生化を肯定。一方で「ハイヒールには歩きにくい」といった意見も寄せられ、改良に生かされる。
課題は、高額な施工経費。一区画の費用は、アスファルトが約六万円に対し、芝生はその二・〇-七・五倍が必要になる。さらに水やりや芝の刈り込みなど維持管理費がアスファルトより高くなってしまうという。
実験は来年度まで続け、芝生の経年変化や維持管理費なども調べる。
県技術企画課は「この実験を参考に、駐車場の芝生化が普及すれば、都市部の気温上昇が緩和されるはず」としている。