● 「渡り鳥衝突死の恐れ」風力発電施設に懸念 自然保護団体

風力発電では今までも言われたこと。
エネルギー消費が増え続け、温暖化問題もある現在、どうする?!

どうする、は
発電所建設と同時に
使用者であるわれわれの問題も。
使わないという選択をする?

● 「渡り鳥衝突死の恐れ」風力発電施設に懸念 自然保護団体 (2006/10/11)

浜松、磐田の建設予定地 全国有数の観察地点

 渡り鳥のルートと重なる浜松市北西部の稜線(りょうせん)と磐田市竜洋の天竜川河口付近に風力発電施設の建設計画が相次いで浮上し、自然保護団体が問題視している。風車の回転翼に鳥が衝突死する「バードストライク」などが懸念されるためで、風力発電が環境影響調査(環境アセスメント)の対象外となっている点にも疑問を投げ掛けている。
 県エネルギー対策室によると、県内で現在設置されている風力発電施設は13カ所、19基で発電規模は計1万1600キロワット。これに加えて、11カ所、149基の建設計画がある。
 浜松市に建設予定の施設は、開発区域が同市引佐町三岳から同市滝沢町までの稜線で、風車の高さは120メートル、直径90メートル。回転速度は時速約220キロとみられ10基設置されるという。
 一帯の山際は渡り鳥が効率良く飛行できる上昇気流が発生するため、絶滅危惧(きぐ)2類(県版)のサシバを中心にした猛禽(きん)類が渡りルートにする。建設予定地に近い滝沢展望台は春と秋のピーク時、1日数百羽の渡り鳥が確認され、全国有数の観察地点になっている。建設計画の見直しを主張する自然保護団体「クマタカ倶楽部」の小島茂夫代表は「渡り鳥のルートという認識が計画の立案者にない」と指摘する。
 「風況が良いところは渡り鳥ルートにも風力発電にも適している」(関係者)ため、同様の問題は、小鳥類を中心にした県内最多種の渡り鳥が見られる磐田市の天竜川河口付近の施設増設予定地でも生じている。全国では北海道の風力発電施設で天然記念物オジロワシのバードストライクが相次いでいる。
 県渡り鳥研究会の北川捷康代表は「高速の回転翼は鳥の目にとらえられない。しかも渡り鳥の半数近くは夜に渡るので風車の存在に気付かない」と話す。
 さらに、事業者が設置時に周辺環境の影響を調査して公表する「環境影響評価」が風力発電に義務付けられていないのも問題だという。浜松市や掛川市は独自に風力発電建設に関するガイドラインを策定したが「法的な罰則や縛りがないので歯止めにはならない」(北川代表)。
 磐田エコ・エネルギーを考える会の今村信大代表は「風力発電はクリーンエネルギーという印象が強いが、住民に実態を知ってもらった上で建設の是非を判断してほしい」と話している。


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